【今夜の一冊☆カポーティ『ティファニーで朝食を』~調布FM「神泉 薫 Semaison 言葉の庭へ」】
さわやかな5月。
過ごしやすくなりましたね。
4月は、まだ肌寒かったですけれども。
シャツ一枚で過ごせる気持ちの良い気候です。
毎週木曜日放送のラジオ番組のお知らせです。
「神泉薫 Semaison スメゾン 言葉の庭へ」
スメゾンとは、フランス語で種まきを意味します。
人と人、人とことばを結んでゆく「ことばの種まき」をテーマに
読みつがれゆく本のご紹介、そして、詩の世界をお送りしています。
今夜ご紹介する一冊は、
トルーマン・カポーティー作・龍口直太郎訳『ティファニーで朝食を』(1968年/新潮社 新潮文庫)。
カポーティは、ニュー・オーリンズ生まれのアメリカの小説家。
学歴は高校中退、早くから小説を書いており、17歳の時に、三つの短編が三つの雑誌に掲載、そして、19歳の時発表の作品『ミリアム』でオー・ヘンリー賞を受賞し、「アンファン・テリブル(恐るべき子供)」と評されます。
巻頭の中編「ティファニーで朝食を」は、物語の主人公、自由と幸運をもとめる、コケティッシュで魅惑的な女性、ホリー・ゴライトリーを演じたオードリー・ヘップバーン主演の映画で広く知られていますね。
また、この新潮文庫版の1冊には、4つの小説が収載されており、最後に収められた「クリスマスの思い出」がとても魅力的です。
20代後半、大人になった主人公「ぼく」が幼い日のクリスマスの思い出を回想する物語。
あかるいシェリー酒の色をしたひとみを持つ「おばちゃん」と7歳の「ぼく」が、力を合わせて、フルーツケーキやクリスマスツリー、クリスマスプレゼントの準備をします。ふたりはとても仲良しで、見えない信頼でつながれています。
おばちゃんは、命の終わりに向っていて、人は、いつも神をいつも拝んでいるもの、というやさしい悟りに至っていく、そのことばを、ゆっくりと「ぼく」は受け取ります。
つつましく、あたりまえの日々を大切に生きるひとりの人間の姿が心にしみいります。
児童文学のような文体で、読み終えると温かい気持ちになりますよ。
そして、お送りする詩は、
立原道造の詩です。「昨日」
どうぞ、柔らかな耳を傾けて下さいますように。
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【調布FM聴取方法】
♦「神泉薫 Semaison 言葉の庭へ」
毎週木曜日 22:45〜23:00 ON AIR!
♦放送局 調布FM 83.8MHz
[受信可能エリアは、調布市と狛江市、および両市の周辺地域である狛江市、および両市の周辺地域である三鷹市、世田谷区、稲城市、府中市、小金井市、武蔵野市、神奈川県川崎市多摩区の各一部]
♦エリア外の方は、PC、スマートフォン、アイフォンがあれば全国でお聴き頂けます。
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