与謝野晶子、宇宙と私。


詩人・歌人、与謝野晶子。


歌人としてのイメージがつよくありますが、抒情豊かな詩もたくさん書いています。


今年2018年は、晶子生誕140年。


横浜の神奈川近代文学館で、「生誕140年与謝野晶子展 こよひ逢ふ人みなうつくしき」が、3月17日から5月31日まで開催されていました。


とても充実した展覧会でした。展覧会の様子、ブログに書いていますので、どうぞこちらから。


晶子の肉声や、お孫さんを抱くモノクロの映像なども、見ることができましたよ。


晶子は、とても情熱的な歌をたくさん詠みましたが、しんとした寂しさを詠う詩もあります。


宇宙から生まれて

宇宙の中にゐる私が、

どうしてか 

その宇宙から離れてゐる。

だから私は、寂しい

あなたと居ても寂しい。


「宇宙と私」少し寂しい詩なのですが、人間の本質をついた作品です。


子だくさんで、にぎやかな声に包まれていたであろうけれども、

ふとひとりになった瞬間感じる、人間存在の孤独を言い表した詩です。


けれど、ひとりだからこそ、人と、他者と、つながる喜びがあるのではないでしょうか?


調布FMラジオ「神泉薫のことばの扉」放送分アーカイブにて、与謝野晶子の詩「宇宙と私」と、生きる力を与えてくれるエネルギッシュな詩「夏の力」も合わせて、ぜひ聴いてみてくださいね。


詩人・作家 神泉 薫(Kaoru Shinsen)のブログ ~言の華~

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