【温かな手へ〜ことばの種をまく】
茜色の夕空を見つめながら
2023年がゆっくりと終わりに近づいています。
今年は、長年温めていたエッセイ集『光の小箱』の出版が、心より嬉しいお仕事でした。
詩集、評論集、エッセイ集とジャンルの異なる本を出版することを、書き手として目標のひとつとして来ました。
近年、詩集『白であるから』、試論集『十三人の詩徒』、そして『光の小箱』の出版においては、七月堂さんに大変お世話になりました。
作品を書くことは、独り机に向かうことの繰り返しですが、本という形として、
産声をあげる、その生誕の場には、たくさんの手を必要とします。
改めて、出版のプロセスの中で
作品に触れ、ことばに触れ、
私の拙い思いに寄り添って下さる手があることに
心より感謝の思いがあふれます。
そして、産声をあげた本を
また新たな手が受け取ってくれます。
本屋さん、読者の皆さま。
私という媒体を通して
宇宙から降り注いだことばたちを
ひとりひとりの手が
温かく包む。
その時、この上ない喜びが
光のように胸に広がってゆきます。
今までも、今も、これからも
真摯に、ことばの種をまいていこうと思います。
新たな出会い
未知の手へと届いてゆきますように。
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