小さくなったら見える、美しい山とは?


毎日見つめいている伴侶。妻の姿。

時に、もう空気のようで、出会った時のような魅力を感じなくなった。そんなドキッとする瞬間が、あるかもしれません。

そんなとき、視点を変えてみると、妻の違った新鮮な魅力を感じるかも?

芥川龍之介の短編「女体」は、ある日突然、布団を這う小さな虱(しらみ)になった男、楊某(ようぼう)の物語。

小さな虱の前にはだかる二つの山。それはそれは白く滑らかな稜線を持つ美しい山。

虱になる寸前、布団の中に裸で横たわっていたのは、まぎれもない妻。

その二つの山とは?

瞳を閉じて、今一瞬、小さな虱になって、その美しい山の頂上を目指して登ってみてはいかがでしょうか?

調布FMラジオ「神泉薫のことばの扉」2017.12.23放送分アーカイブにて、芥川龍之介の短編「女体」お聴き頂けます。ぜひクリックしてみてくださいね!


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詩人・作家 神泉 薫(Kaoru Shinsen)のブログ ~言の華~

「ことばを贈る 言葉を届ける コトノハの種まきを」 時代と共に「ことば」を耕します。