一粒のかなしみ、澄んだこころ、八木重吉。


 詩人、八木重吉の詩、みなさんは、お読みになったことはありますか?


 重吉の詩のことばは、とても短く、わかりやすい、やさしいことばで書かれています。

まるで澄んだ一粒の朝露のように、こころにしみとおっていきます。


 八木重吉は、29歳で世を去った詩人で、24歳から5年くらいの間に書いた詩が2000編あまりあります。


 その静かで、粘り強い創作を支えたのは、信仰、敬虔なキリスト教信者でした。


 英語教師として働いていた時期があるのですが、勤務の休み時間、仲間と交わって話すということはなく、すっと、教室を抜けて、木陰で静かに聖書を読んでいたというエピソードがあります。

 

 目の前の外側の世界を見るよりも、自分の内面世界へ目を向けていた、自分との対話を繰り返し繰り返し続けていた人です。


 こころがざわめいて、落ち着かないとき、そっと重吉の詩を聴いてみませんか?


 重吉の詩と人生を語る、調布FMラジオ「神泉薫のことばの扉」放送分アーカイブにて、ぜひ聴いてみてくださいね。


 

詩人・作家 神泉 薫(Kaoru Shinsen)のブログ ~言の華~

「ことばを贈る 言葉を届ける コトノハの種まきを」 時代と共に「ことば」を耕します。